恐るべきメルマガ(Second Skin)
ビクターファミリークラブのメールマガジン、TREK PRESS 70号が届いた。
スタートレックシリーズの DVD 発売の告知だ。
ビクターファミリークラブよ、毎月ネタを投下してくれてありがとう!
先月、スタートレック ヴォイジャーのシーズン7のDVDボックスが発売され、残るはスタートレック エンタープライズだけになりました。
違う。(笑)
DaHjaj gheD の yaIba_chaDQI さんも6/30 のエントリで「違う」とおっしゃっている(ENT のエピソード感想と同じエントリ内に書かれているので、ネタバレ覚悟でお読みください)。
さて、ここまで読んで意味が分からない方は、まずは以下のエントリをご覧になる事をお勧めします。
ホらデッキ「戦闘種族ファミリークラブ星人」
blog "quark's" 「謎のファミリークラブ星人(Duet)」
ホらデッキ「まんがのメッセージ(The Chase)」
…
……
………
目が覚めると、そこは薄暗い部屋だった。わたしはなぜかベッドに寝ていた。身体を起こし、鏡に映った自分の姿を見てわたしは驚愕した。わたしの姿はファミリークラブ星人だったのだ!
わたしはディープ・スペース・ナイソに居た。そこへベイヅョー中央公文書記録センターから通信があったのだ。わたしが過去にファミリークラブのエノレムスパー収容所に入っていた記録があるという。しかし当時、わたしはベイヅョーのレジスタンスで活動していたのだった。わたしはどうして自分の過去の記録が誤っているのかを調べるため、ベイヅョーに向かった。しかし、公文書記録センターに向かう途中、何者かに連れ去られてしまったのだった。
男が口を開く。
「落ち着いて。我々は君の味方だ。」
「あなたたちは誰なのだ。何が狙いなのか知らないが、やるだけ無駄だ。こんな事をして目論みがうまくいくと思ったら大間違いだ。」
「我々は何も目論んでいるわけではない。LD が狙いならもうとっくに手に入れている。」
「やれるものならやってみるがいい!」
「君を尋問したりはしないさ。我々は同胞なんだ。」
「はっ!何をバカな事を。スタートレックシリーズの DVD のリリースが残るはエンタープライズだけだとメルマガに書いても、私をファミリークラブ星人だと信じ込ませることはできないぞ。」
「もちろんすぐには無理だろう。かわいそうに。君にとってもっと楽な方法があればいいんだが。私に言わせれば、工作員を敵組織に潜入させる際のやり方がまずいんだ。身元がファミリークラブ星人だとばれないように、工作員の記憶を塗り替えてしまう事によって、工作員のファミリークラブ社会への復帰が非常に難しくなっている。しかしそういう工作員ほど優秀でね。」
「そんな話、信じるとでも思うのか?」
「いいや、思わないよ。少なくともまだ今はね。まんが宇宙大作戦の記憶を消す薬をさっき投与したが、効果が現れるまでにはしばらく時間がかかる。記憶が残っているうちは私の言う事など信じられないだろう。だがそれでも、やはり君が苦しむのを見るのはつらい。」
「じゃあ、私たちは旧知の仲な訳か。」
「私が君を訓練した。」
「あぁ。」
「君は才ブシディアン・才ーダーの秘密工作員で、名前はイリアメ・ゲモーノレだ。十年前、君はベイヅョーでの秘密工作活動に志願したんだ。我々はベイヅョーのテロリストを誘拐し、まんが宇宙大作戦の記憶を君に与え、レジスタンスの動きを探るため、ベイヅョーに潜入させた。」
彼の名は工ンテク。私がいる部屋は私が生まれ育った部屋。実家にいるという。工ンテクはわたしがベイヅョーに送られる前に自分で吹き込んだというメッセージを置いて部屋を出ていった。
私が過去の自分が吹き込んだというメッセージを見るかどうか迷っていると、工ンテクがファミリークラブ星人を紹介しにやってきた。彼の名はチケニー・ゲモーノレ。イリアメ、つまり私の父親だという事だった。彼はファミリークラブ中央司令部の評議員でもあった。
ゲモーノレ議員は私に父親として接してくれた。しかし、数時間で消えるはずのまんが宇宙大作戦の記憶が2日経っても消えない為、工ンテクが私にいくつか質問する事になった。
「ディープ・スペース・ナイソの副司令官としての君の任務は何だったんだ?」
「もう言っただろう。ステーションを指揮しているのは連邦だ。わたしは司令室の中にも入れないんだ。」
「スタートレクファンでまんが宇宙大作戦を知っているコアなファンは何人ぐらいいるのかね?」
「うーん、300か、400ってところだろう。私がしゃべったのは内緒だ。」
「いい加減にしろ!イリアメ…自分の置かれた立場がわからないのか? 私は君を苦しめたくないんだ。君がまんが宇宙大作戦の事を憶えていても、部下である事には変わりはない。力ずくでやりたくないんだ。でも、協力しないのなら…」
そういって工ンテクは部下に何かを転送させた。転送されてきたものには布がかかっている。わたしは "何か" を覆い隠している布を外した。出てきたのはまんが宇宙大作戦の LD だった。わたしのまんが宇宙大作戦の記憶は、すべて才ブシディアン・才ーダーが与えたものだと言う。工ンテクは、わたしが過去に吹き込んだメッセージを見るように言って部屋を去っていった。
わたしは部屋から脱出を試みたが、ゲモーノレ議員に止められた。才ブシディアン・才ーダーにすぐ捕らえるというのだ。さらにゲモーノレ議員は才ブシディアン・才ーダーから私を守ってくれる事も約束してくれた。そしてファミリークラブ星から脱出するか決める前に、わたしが十年前に吹き込んだメッセージを見るように勧めてくれた。真実はメッセージにあるというのだ。
わたしはついにメッセージを見る決心をした。メッセージには十年前のファミリークラブ星人の姿をした自分が、まんが宇宙大作戦を無かった事にするという決心を語っていた。
工ンテクの質問は連日続いた。わたしの頭は混乱しており、まんが宇宙大作戦が本当は存在していたのかどうかわからなくなっていた。そんな姿を見て、ゲモーノレ議員は才ブシディアン・才ーダーに連れて行かれる前に、わたしをファミリークラブ星から逃がしてくれる事を約束してくれた。
脱出の当日、ゲモーノレ議員はアりという友人を紹介してくれた。彼が私を逃がしてくれるという。
「才ーダーにばれないで逃げるなんて…できるのか?」
「友人たちが助けてくれるんだ。私と同じ考えの同志だよ。」
「才ブシディアン・才ーダーと中央司令部はまんが宇宙大作戦を無かった事にしようとしています。憂うべき事です。」
わたしはここで全てを悟った。
「反体制運動を?」
「お父上は偉大な方です。社会的地位に安穏となさらず、まんが宇宙大作戦のために命をかけておられる。」
「いや、真の英雄はアり達だ。私は地位が守ってくれる。アり達は危ない綱渡りだ。」
「評議員、急いでご子息を連れ出さなければ!」
「さらばだ、イリアメ。愛しているよ。」
「さあ、一刻を…」
「待て。間違っている。」
「アりの言う通りだ。早く!」
「違う!わからないか? あなたが反体制側で、私を助けようとする。これが偶然のはずが無い!」
「イリアメ、頼む。私を信じてくれ。私はお前を助けたいんだ。」
「違う!怪しいのは工ンテクだ。なぜ工ンテクはわざわざ私の顔をファミリークラブ星人に変えてまであなたの元に連れてきたのだ? …狙いは私ではないのだ。」
「それはどういう意味だ?」
「あなたが反体制側だってことを才ーダーが知っていたら?」
「あり得ない!私は表には出ていない。いくら才ーダーでも証拠は無いはずだ。」
「でも疑うことはできる。ただし証拠が無ければ尋問はできないだろうが。だからあなたの裏切りの現場を押さえようとした。だから私を誘拐してきた。あなたの息子に似ているから。私が苦しめばあなたはきっと逃がすと知っていたから。これは才ーダーの罠だ!わたしはあなたを釣り出すえさなのだ!」
そこへ工ンテクが現れた。
「さすがだね、少佐。君は思った通りに動いてくれたよ。」
すでに脱出のための転送もブロックされていた。
「私がこの日をどんなに待っていたかご存じないでしょうねえ。おかげで才ブシディアン・才ーダーはついに中央司令部の裏切り者を突き止めることが出来ました。これでまんが宇宙大作戦の息の根を止められます。あなたさえいなくなればね。」
「私がいなくてもまんが宇宙大作戦の DVD はリリースされる!」
「フフ。それはご自分を過小評価しておられるというものだ。あなたには政府内の裏切り者の名前を全部吐いて頂く。ファミリークラブの敵はこれで一掃される。」
「ファミリークラブの敵ではなく才ーダーの敵だろう!」
「才ブシディアン・才ーダーこそがファミリークラブです。」
絶体絶命!だがそこへツスコ司令官とガラッケが私を救助しに現れた。わたしはゲモーノレ議員を連れて、ついにファミリークラブ星から脱出したのだった。
あなたのまんが宇宙大作戦の記憶は本物だ。だまされるな!(笑)
今回はもうひとつ笑いがないですね_| ̄|○
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コメント
確かにシリアスバージョンですね。緊迫の一瞬!
(~_~;)
私もファミリー星人からメールを受け取り、これか!と思いましたよ。(笑)
投稿: イメカ | 2005.07.02 23:32
トラックバックありがとうございましたーv
そして力作の大作、ナイスワークです!! よくこんな「使える場面」が思いつきますね~。
才ブシディアン・才ーダーに負けないよう、お互い頑張りましょう!!(笑)
ではでは 今後ともよろしくお願いします~、Qapla’!!
投稿: yaIba_chaDQI | 2005.07.03 10:41
> イメカさん
おお!イメカさんもメルマガ読みましたか!
イメカさんもファミリークラブ星人に負けないでください(笑)
> yaIba_chaDQI さん
こんにちは。
他にも同志がいる(笑)と知ってトラックバックさせて頂きました。
こんなネタでよければ、いくらでも大作書きます!!
こちらこそよろしくお願いいたします。
Qapla' !!
投稿: quark | 2005.07.03 13:33
>>ディープ・スペース・ナイソ
うわー、ダメそうな基地(笑)。
ついでにセブソ・オブ・ナイソもダメそうなクルー(笑)。
>>まんが宇宙大作戦の記憶を消す薬をさっき投与したが
うわー、投与されたくない(笑)。
>>うーん、300か、400ってところだろう。
うわー、意外と……多いのかも(笑)。
>>お父上は偉大な方です。社会的地位に安穏となさらず、まんが宇宙大作戦のために命をかけておられる。
うわー、それは偉大だ。偉大過ぎる(笑)。
>>才ブシディアン・才ーダーこそがファミリークラブです。
うわー、才ブシディアン・才ーダー、恐ぇ~(笑)。
>>ツスコ司令官とガラッケ
うわー、大丈夫なのか、頼って(笑)。
ガラッケはガラ助が大好きナリ。
>>あなたのまんが宇宙大作戦の記憶は本物だ。だまされるな!(笑)
気持ちを強く持って臨みます!(笑)
>>今回はもうひとつ笑いがないですね_| ̄|○
いえ、もう、充分ですとも!
しかも才ブシディアン・才ーダーと中央司令部の恐ろしい陰謀までが暴かれたのですから。許せんぞ、ファミリークラブ星人奴!(笑)
投稿: ANCHOR | 2005.07.05 00:42
おおー、こんなのもいいですねえ。
ちょっとシリアスな感じのもGOOD!!
ちょっと変えた名前の所がいつも面白いです。
それと、ここの記事とは関係ないですが、
スパチャンのTASのページの解説って、なんか違ってませんか?
「カーアクションシリーズ」と書いてあったような……
投稿: 星羅 | 2005.07.05 18:13
> ANCHORさん
> うわー、ダメそうな基地(笑)。
ダメそうでしょう?
> うわー、意外と……多いのかも(笑)。
ゼロの数をもうひとつ減らそうかと悩みました。
難しいですね!(笑)
> うわー、大丈夫なのか、頼って(笑)。
この頼れるのか? 感をだす名前が難しかったです。
> 気持ちを強く持って臨みます!(笑)
ANCHORさんが頼りです。我々も着いていきます!
> いえ、もう、充分ですとも!
おお!そうですか!書いたかいがありました。
たぶん来月も書きます!(笑)
> 星羅さん
> ちょっとシリアスな感じのもGOOD!!
そうですね。今回はちょっと重い感じです。
前回は元が重いエピでも軽くなったんですが。
> ちょっと変えた名前の所がいつも面白いです。
いかにチープさを出すかに苦労しています(笑)
> なんか違ってませんか?
別の番組の解説ですね。ある意味非常に面白いです。
投稿: quark | 2005.07.05 21:33
わぁっ。ちょっと居なかった間に、大作第2話が(嬉)。
ハラハラドキドキ。
危うく「記憶はない」ものと洗脳されそうでした(笑)。
や〜っ、スペクタクルでよいです(感動)。
ファミリークラブ星人の、あの手この手にだまされないよう気をつけますです(笑)。
投稿: セーラーメ〜 | 2005.07.09 23:19
> セーラーメ〜さん
いらっしゃいませ。
> 危うく「記憶はない」ものと洗脳されそうでした(笑)。
あぶなかったですね(笑) だまされてはいけませんよ!
> や〜っ、スペクタクルでよいです(感動)。
やー、感動して頂けるとは。
次回もお楽しみに!
投稿: quark | 2005.07.10 00:31